《ボルボXC40 × 旅・ドライブ》ときどきネコ

ボルボXC40で行く旅やドライブの記録。時々ネコが出てきます。

【XC40で行く】福島・宮城・奥入瀬周遊(2020年11月24日~11月27日)その⑦


国道6号線。ブログ主がいわきを出発し、宮城方面へ向かうために選んだ一般道の名称です。

これを聞いて、ピンときた方もいらっしゃると思いますが、国道6号線は原発事故により住民の方が住むことができなくなった、帰還困難区域を南北に貫く道路。事故から10年近くが経ったその道路を、ブログ主はXC40で走ってみたのです。

国道の外は…

広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町…。事故があるまではその名前を知らなかった自治体の案内板が、次々と窓外を通り過ぎていきました。しかし、それ以外の景色は一様に同じで、あの日突然に働く人や住む人がいなくなった建物、置き去られて古びた車、時間が経ったわりにはあまり成長していない植物など、心に刺さる風景ばかりが続きます。

その様子を、短いですが動画に収めました。スマートフォンを録画モードにして、撮影方向を見ずに手持ちで撮ったものです。撮影状態はあまり良くないですが、ご容赦を。

国道では…

一方で、周辺の様子とは裏腹に、道路には多くの車が行き交っていました。ただ、その中には『環境省 除去土砂等運搬車』と車体前面に表示したダンプカーを多く見かけ、この地域が普通と違う場所であることを意識させられます。

道路の沿線で多くの工事が行われていたのも、ある種不思議な光景ではありました。復興のために道路の維持管理は欠かせないとの判断だと思いますが、双葉町の道路沿いにあった放射線量表示計の数値は『0.793SV(シーベルト)』。至るところにバイク走行や歩行を禁止する看板があるにも関わらず、作業員の方が黙々と作業をしているのには違和感を覚えます。これは、あくまでブログ主の私見に過ぎないのですが、これだけ広大な地域を人が暮らせるように除染するのは極めて困難ですし、自然の力で浄化されるまで待つしかないのではないでしょうか。

もちろん、こういった話はこの地域を故郷とする方々には非常に酷なことだと思います。しかし、10年経った今の状況を実施に見てみると、少なくともブログ主が生きている間にこの地域への帰還が叶うとは到底思えないうえ、労働時間に上限が定められているだろうとはいえ、作業されている方々の健康への影響を考えると今の状況が正しいとは正直思えず。。突如として景色の中に現れる、かつては田畑であったであろう広大な場所に汚染された土砂を詰めた黒い袋が隙間なく並ぶ様子や、帰り道の常磐自動車道で『2.0SV(シーベルト)以上』を告げる案内板を目にしたブログ主は、そんなふうに思ってしまうのです。

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