前回記事では「必要十分ではあるものの、前席ほど快適ではない」と評した後席のシート。ただ、その原因については、背もたれの角度にはない、と説明しました。それならいったい、何が影響しているのでしょうか。今回は、そのことについて書いていこうと思います。
Cセグメントとして標準的な足元スペース
XC40を購入したばかりの頃、初めて車を見る友人たちによく「大きい車だね」と言われました。どうやら広い横幅、空間専有面積の大きさがそう感じさせているようですが、みなさんご存じの通りXC40はCセグメント、長さは決して長くはありません。なので、身長180cmのブログ主がドライバーズシートの後ろに座るとこんな感じに。
ヒザ前のスペースは10センチ以上あり問題なし。ただし、つま先は前席下にきちんと収まりはするものの、長時間この姿勢を保つのはつらそう。。小柄な女性ならもっと余裕はあるでしょうし、ヒザをそろえた着座姿勢に慣れている場合もあるでしょうが、座る人を選ぶ席であることは否めません。何より前席であれば脚を投げ出すようにして座れるわけですから、その差は決して小さくないと言えます。
ホールド力がほとんどない「バックレスト」
こちらについては、大多数の車の後席シートについて言えることですが、前席シートに比べれば、わかりやすく簡素な造りになっています。その中でもCセグメントの車は、上に書いた通り前後方向の長さに制約があり、バックレストを前席のような形状にすることができません。そのため、だいたいの場合は平板な造りに。特にボルボの場合、後席部分を荷室として使用する時に床面を完全にフラットにするという使命(?)があるため、条件がかなり厳しくなります。
で、こういうシートは乗員の姿勢を保持する力、いわゆるホールド力が極端に弱いわけですが、それをカバーするためには後席に座る時に「ひじ掛け」を積極的に使用すると良いと思います。上の写真のように簡素な造りですが、コーナーで身体を振られた時だけでなく、通常座っている時の姿勢保持にも意外と役に立ちますよ。もちろん、体重をすべて預けられるほどの強度はありませんが、後席に座る機会がある方はお試しを。
車選びは、 結局のところ自分が必要とする機能のうち、「何を優先するか」を自分の好みも加味しながら決めていくことだと思います。なので、この記事を見て、購入する車のセグメントを上げるか、もしくは別のメーカーの車にするかはご自分次第。ただ、ブログ主は長距離を走る場合は休憩の都度同乗者に席を変わることを勧めており、そのせいかこれまで後席利用者から居住性について不満が出たことはありません。それを考えると、使い方次第でみんなが満足して使える、ということもあると思いますよ。ご参考まで。