《ボルボXC40 × 旅・ドライブ》ときどきネコ

ボルボXC40で行く旅やドライブの記録。時々ネコが出てきます。

伊豆半島でXC40の走行性能を試す(その⑦ーまとめ)


【伊豆半島でXC40の走行性能を試す】まとめです。ポイントとするのは、「XC40 T5 AWD Rデザイン」がスポーツ走行に向いているかどうか。あくまで個人的な感想にはなるんですけどね。よろしかったらご一読のほどを。

スポーツ走行をするのに十分なポテンシャル

ここまでの記事をご覧いただいた方には繰り返しの話となりますが、 Rデザインはエンジン、ブレーキ、サスペンションのいずれもがスポーツ走行をするのに十分なポテンシャルを有しています。

もちろん、直進状態でわずかに走行ラインを横に移動しようとステアリングを振った時、応答に若干の遅れが出るなど気になる点はありますが、それにしても車高の高いSUVで良くぞここまで仕上げたというのが正直な感想です。

車体剛性が極めて高いのも好印象です。タイトコーナーを振り回して走っても、エンジン音とロードノイズ以外は何も聞こえません。路面のギャップを乗り越えてもきしみ音一つしないのは、昨今のSUVの中にあってもかなりハイレベル。走ることに集中できる条件が整っています。

現実にはスポーツ走行する気にならない

しかし、現実にスポーツ走行をしたいか、と言われれば、あまりそういう気にはなれません。理由は、パドルシフトについての記事でも書いたことですが、関連する部分がパドルシフトを「活かす」セッティングになっていないため。最小旋回半径が大きく、ステアリングの持ち替えが頻繁に発生することも楽しさをスポイルしている理由として大きいでしょうか。この辺りが改善されなければ、少なくともタイトコーナーが続く道を前に、よし走るぞ、という気にはなれません。

あと、これは初めて書きますが、シートがスポーツ走行に「向いていない」ということも大きいと思います。ボルボのシートは、本当に良く出来たシートで長距離を走るにはまったく疲れ知らずなんですが、スポーツ走行をするには少し微妙なんです。「サイドサポートはしっかりしてるけど、サポート間の距離が遠くてコーナーで身体がずれる」「疲労軽減のためか太ももの裏を持ち上げる構造になっており、このせいで身体の座りがよくない」などなど。もちろん、これらを改善するために、ボルボのシートの良さをなくしてしまうなんてことはあり得ないですけどね。

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というわけで、「XC40 T5 AWD Rデザイン」については、『スポーツ走行するためのポテンシャルは十分に秘めているけれど、本気で走ろうとは思わない』という結論に達しました。しかし、それではこの車をスポーツ走行するために改善すべきなのか、と言えば、決してそうはなりません。

この車にとって十分なポテンシャルを有していることは、スポーツ走行をする以外の全てのシーンにおいて、余裕と快適さがあることにつながっていると思います。普段はその素養の高さで快適さに貢献し、少し走りたくなった時には期待に応えてくれ、緊急回避が必要なシーンでは持てる性能を如何なく発揮する。。きっと、そんな車なのではないのかな、と思うのです。

 

でも、パドルシフト周りだけは、本当にもうちょっと何とかしてくださいね、ボルボさん。